今回は「一人でできる子になるテキトー子育て 」を読んでみました。
1人でできる子になるテキトー子育て 世界トップ機関の研究と成功率97%の実績からついに見つかった! [ はせがわ わか ] 価格:1,650円 |
子どもが自立する!育児がラクになる!イライラしない!を目指し、子どもとの接し方・考え方を色んなシーンごとに細かく紹介した本です。
基本的には難しく考えすぎず、肩の力を抜いてちょっとテキトーにするくらいがちょうどいいよ。という内容です。
この本では
- 子供をのびのびと「デキる子」に育てる方法
- 子育てにストレスを感じないための心構え
が科学的根拠や研究実績を踏まえて、項目ごと・子どもの成長段階ごとに細かく丁寧に書いてあります。
作者の私的経験を踏まえた育児本は良く目にしますが、ここまで科学的根拠や研究結果で理論武装された本というのは珍しいです。
本の系統と読みやすさ
本の系統
(ハウツー)★★☆☆☆(マインドセット)
子どもと接する時のポイントを遊び、食事、しつけなど細かく57の項目に分けて紹介しています。子どもがこういう時はこう接しよう、こう考えようといった超実践系のハウツー本です。
読みやすさ・分かりやすさ
(読みにくい)★★★☆☆(読みやすい)
なるべく簡単な言葉を使っていて、実例をたくさん付けているので難しい専門用語もイメージし易くし噛み砕いてくれています。ただ、本の特徴上どうしても専門用語がたくさん出てくるので、一から百まで全部内容を理解しようとするとパンクします。
この本の良いところとして、大事なところは黄色線が引いてあります。なので全部読まなくても黄色部分だけをつまみ読みするだけで大体の内容がわかるようになっているのがありがたいです。
文量(ボリューム)
(少ない)★★★★☆(多い)
文量としては多すぎず少なすぎず。大事な考え方の補足として研究結果や実験などがたくさん紹介されていますが、そのせいで全体文量がやや増えてしまっている印象です。
あと、項目がやや多すぎです。パパママが感じがちな不安や焦りを一つひとつ丁寧に取り除こうという意図なんだと思いますが、項目が57個もあって最後まで読み切って振り返ると、「結局一番大事な事ってなんだっけ?」と核心がぼやけてしまいました。
内容
全体を通して特に大事だと思うポイントを3つの項目にまとめました。
共感する
子どもの行動にイライラしてしまう、思わず放った言葉やふとした行動が知らず知らずに子どもの自主性ややる気を削ぐきっかけになっているかもしれません。
本の中で度々触れられる大切な事としては、子どもが上手くできなかった時や失敗してしまった時に、きちんと共感してあげる事です。
上手くできなかったなら、できたところまでを一緒になって喜んであげる。大人の目線でのこうあるべき(=価値観)を押し付けず、子どもの感性に共感する。
こうした子どもの目線に立って共感してあげることが子どもの自己肯定感と自立心を養います。
なんでも一緒にやる
できる子に育てたいなら、どんなことにも一緒になってやることが大事です。
一つ目の「共感する」にも繋がるんですが、日常のあらゆる場面で子どもは親の予想外の動きをします。だからこそ日ごろから一緒になって遊ぶ、一緒に食べる、そして一緒にいろんな所に行くことで子どもの気持ちと価値観を共有しましょう。
また、子どもをできる子にしたい一心で、勉強を押し付けたり、塾や習い事に放り込んでしまう。これでは一番大事な親と一緒の時間が断たれて、逆にいろんなことが嫌いな子になっていきます。
子供に勉強させたいなら子供と一緒に勉強する!運動させたいなら一緒になって体を動かす!これでいいんです。
子どもは親と一緒になっていろんな事を体験するうちに刺激を受けて特別なことをしなくても、勝手にどんどん成長します。これが最終的に自立心に繋がるとしています。
気にしない
この本の最大のポイントであり、最も言いたい事としては気にしないことです。これを作中では「テキトー」と表現しています。(「テキトー」は好き勝手に放任していいとか、無関心であれとか、いい加減でいいとか言う事では無いので注意が必要です)
子育て中、いろんなことを気にしてしまいます。周りの目や評価、子どもの成長具合、そして自分自身・・・
そして今一番気を付けたいのはTwitterやFacebookといったSNS。今時もはや使わない日はないと思います。でも、そこで表示されるのは最高の瞬間のみを切り取ったフィクション。それなのに、わざわざそれと自分とを比較して落ち込む。こんなのは最悪です。
色々なことを気にした挙句、自分で勝手に消耗してしまっては誰の特にもなりません。そしてネガティブな気持ちは家族や子どもにも伝わっています。
感想
(イマイチ)★★★☆☆(オススメ)
内容としてはそれぞれの項目に説得力があって、なんでも理詰めで理解したいパパママにはとてもお勧めです。でも専門用語が多くて内容が豊富なだけに「教科書感」が強く、初めから全部読破して一から百まで理解しようとするとすごく大変です。
個人的にはもっと内容を絞ってポイントも10くらいに厳選してくれたらよかったなと思います。
注意として、こういう本を買う方ってもともと教育意識が高くて完璧に何でもしちゃいたいタイプが多いと思うので、まず律儀に全部読んで理解するぞ!って気持ちで読み始めると逆に読み切れなくてストレスになるかもしれません。
なので、この本の読み方としては①黄色線の部分だけのつまみ読みと、参考書的に考えて、②困った時にそのポイントだけを適宜見返すくらいのそれこそ「テキトー」な読み方をオススメします。
1人でできる子になるテキトー子育て 世界トップ機関の研究と成功率97%の実績からついに見つかった! [ はせがわ わか ] 価格:1,650円 |
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